ハイロード工法は、ハイパーセル(ジオセル)を現場で展開し、砕石を充填して”路盤”を構築する工法です。
- 【軽量・コンパクト】
- 運搬時は折り畳まれた状態で、1.1mx1.1mx1.1mのパレット形状です。500kg/パレット前後です。
- 【簡単施工】
- 折り畳まれて搬入された製品を現場で展開し、充填するだけです。
- 【切断と接続】
- 大型カッターで簡単に切断できます。接続は圧縮空気ステープラーやビスで行います。
- 【地形にあった施工】
- 曲線部の施工も簡単施工
ハイロード 展開の寸法・面積
ハイロードはハイパーセル:HyP08-100/150-25を主として採用します。HyP-100/150-25 は標準展開面積=18m2/個の製品です。
展開面積 | 展開幅 | 展開長 |
---|---|---|
18.0m2 | W=3.0m | 6.0m |
W=2.5m | 7.2m | |
W=2.2m | 8.2m |
ハイロードの設計(厚さの決定):TA法
舗装設計便覧 平成18年2月 社団法人 日本道路協会第5章 アスファルト舗装の構造設計 5-2 経験に基づく設計方法
信頼度
ⅰ) 一般的なサービスレベルを要求される道路にあっては、所定の舗装計画交通量に対応した設計を行い、信頼度50%を用いる。
ⅱ) 設計期間内での予期せぬ舗装の疲労破壊が与える影響が大きい道路にあっては、信頼度75%または90%等を用いる。
ハイロードの施工
敷設後、砕石搭載ダンプをハイロード先端部から砕石を降ろす。
ハイロード端部の砕石を小型ブルドーザで敷き均し・充填を行う。
適した転圧機で転圧すれば、ハイロードは完成するので、ダンプの走行はできる。
以下繰り返して、終点部まで方押し施工する。
コンクリート舗装と違い、コンクリート養生がないので施工速度が高い。
ハイロードの利点
ハイロード | コンクリート舗装 | |
---|---|---|
工期 | 400m2~500m2/日 | 50m2/日(養生なし) |
路床 | 柔軟性が高いので小さいCBR | 柔軟性がないので高いCBR |
勾配 | 15%~20%でも登坂できる | 10%以下 |
撤去 | 放置すれば自然に緑化する | 撤去が必要 |
ハイロード カタログ
ハイロード 標準歩掛
- ハイロード標準歩掛(Excel)
ハイロード 比較表
ハイロード 設計指針
ハイロード 施工要領
ハイロード工法 Q&A
Q1:
用途は何ですか?
A1:
急勾配の工事用道路
軟弱地盤上の進入路
使用後の撤去の必要性
【関連資料】 ハイロードの用途
Q2:
既存の工法で、類似している工法は何ですか?
A2:
コンクリート舗装 工事始点からの”方押し施工”で、且つ養生が必要で、施工速度が極端に遅い。
⇒ ハイロード:ハイロードの展開と砕石の充填のみの作業で、施工速度=500m2/日(実績)と早い。
ハイパーセルの”土砂拘束力”を生かして急勾配15%以上でも路盤砕石の後方移動を防止して
車両の移動を容易にする。
敷き鉄板 長期管の場合は、損料が大きくなる。鉄板の修理費が嵩む。
⇒ 初期コストが若干割高だが、損料と修理費は不要なので、総費用は割安となる。
テンションマット(ジオテキスタイル) 両側に押され盛土部が必要で、用地幅が大きくなる。
⇒ 必要とされる道路幅で十分である。
Q3:
軟弱地盤上の進入路で最重要な目的は何ですか?
A3:
工事用車両の通行確保には、トラフィカビリチィーが重要で進入路の剛性は考えなくてよい。
ハイロードは柔軟性が高く「撓み性」が高いので、トラフィカビリチィーの確保ができる。
Q4:
ハイロードの設計法は何ですか?
A4:
舗装設計便覧 第5章 アスファルト舗装の構造設計 に準じて設計する経験にもとづく設計方法です。
【関連資料】 ハイロードの設計法
Q5:
ハイロード厚の計算はできますか?
A5:
舗装設計便覧には等値換算係数が重要です。
ジオセルの等値換算係数は、アメリカ陸軍工兵隊が属するアメリカの設計法(AASHTO)では
等値換算係数=0.75 換算値=0.85 となっている。
ハイロードでは、AASHTO の90%を採用している。
注:加熱アスファルト混合物の等値換算係数=1.00です。
【関連資料】 ハイロード厚の計算
Q6:
その他材料の等値換算係数は有りますか?
A6:
インターロッキング等ブロック系材料の等値換算係数は、実験の結果、1.00が採用されています。
Q7:
その他の発展工法は有りますか?
A7:
駐車場の植生舗装工があります。
充填材=単粒度砕石+植生土 として、充填材の圧密を防止しながら植生基盤を確保します。
ハイロード 施工報告書
下記は施工報告書の一部です。この他の施工報告書は会員規制となります。他の施工実績を参照されたい方は施工事例を参照ください。