GEOハイウォール工法

NETIS:HK-200013-A

GEOハイウォール工法 NETIS:HK-200013-A (特許第6917641号 補強土壁工法)

GEOハイウォール工法は、ハイパーセル(ジオセル)を現場で展開し、現地発生土、砕石を充填し、順次積上げて擁壁体を構造する工法です。

【軽量・コンパクト】
運搬時は折り畳まれた状態で、1.1mx1.1mx1.1mのパレット形状です。500kg/パレット前後です。
【簡単施工】
折り畳まれて搬入された製品を現場で展開し、充填するだけです。
【切断と接続】
大型カッターで簡単に切断できます。接続は圧縮空気ステープラーやビスで行います。
【地形にあった施工】
端部(等)は地山に擦り付けできます。
【自然緑化】
ハイウォール表面セルに現場発生土を充填材とすることで自然緑化できます。

GEOハイウォールの利点

GEOハイウォール 補強土GEOハイウォール
略称 HyR08-200-03⇒200R3  HyR08-200-07⇒R7
GEOハイウォール製品はR3,R4とR2です
R2は単体では使用しない
R5=R3+R2 等 組合せの補助製品です
R1は安定計算と積算時の仮想製品です
施工では R1+R3=R4 でBL部製品+1セル です
間知ブロック積み(等)の低壁高に対応する
GEOハイウォール・ブロック(BL)部のみ
大型ブロック積み、補強土壁(等)に対応する
BL部の背面部に疑似部を設けることで安全性(安全率≧1.50)と経済性の確保ができる
壁高≦5.0m 地震時省略 5.0m<壁高≦8.0m 必要時地震時
8.0m<壁高≦13.6m は地震時

GEOハイウォール 展開枠

GEOハイウォールは、安定性と経済性の両立のため、使用時の展開幅(1個当たりの面積を変える)5cm毎に換えて設計しています。
下図は擁壁厚=800mm の場合です。

※表記以外の展開枠は会員規制となります。
展開幅  m

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展開幅(2.00m)

GEOハイウォール 施工手順

①準備工 :掘削・床付け。(方法適用外)
②展開工 :ジオセルを展開枠にセットする。
③設置工 :展開枠で展開したジオセルを所定場所に設置する。
④充填工 :充填材料をジオセルに充填するが、点会う津分を余盛する。
⑤枠撤去工:展開枠を取り外す。
⑥転圧工 :タンパー以上の転圧機で転圧する。
⑦整形工 :ジオセルの表面部を整える。

※GEOハイウォール工法では、型枠・コンクリート工が省略できるので、工期短縮が図れる。

GEOハイウォール カタログ

総合カタログ
多自然川づくり対応
GEOハイウォール
補強土GEOハイウォール
市街地(緑化)GEOハイウォール
砂防ダムGEOハイウォール
多自然川づくり対応
Rハイリバー

GEOハイウォール 標準歩掛

GEOハイウォール標準歩掛PDFExcel


【本歩掛の使用上の制限と限界】
*GEOハイウォールは、安全性と経済性の両立ができるソフトを開発しました。その為若干煩雑となっています。
*GEOハイウォールでは、安定性に関係する奥行(壁厚)を展開幅の関数として決定します。
 展開幅は 2.20m~3.00m 5cm刻みで計算します。
 従ってGEOハイウォールでは、使用展開幅によって単位当たり施工単位は変わります。製品単価は、展開幅に関係ありません
*GEOハイウォールを表面側:BL部と山側:疑似部に分けて安定計算します。
 BL部は3セル(HyR08-200-03)以上の製品です。疑似部はBL部の2倍セルまでとします。
*擁壁高が低い場合はBL部のみとなります。
*GEOハイウォールは、採用の展開幅によって単位面積当たり施工単価は変化します。製品単価は不変です。

GEOハイウォール 比較表

ジオセル擁壁同士の比較

ハイウォール 設計指針

ハイウォール設計指針

ハイウォール 施工説明

ハイウォール施工説明

GEOハイウォール工法 Q&A

【設計関連】

Q1:

旧NETISと新NETISの関連性は?

A1:

旧NETISはハイブリッドセル全体での取得でした。新NETISはGEOハイウォール工法、擁壁に限定です。
ハイウォールでは敢て”疑似部”ありを補強土ハイウォールと記載する場合があるが、新NETISでは区別はしていません。

【関連資料】 NETISの経緯、 ハイパーセルの名称、 補強土ハイウォール

Q2:

構造形式は何ですか?

A2:

重力・もたれ式擁壁に該当します。勿論、補強土壁擁壁に属します。

【関連資料】 GEOハイウォール工法の位置づけ、 根入れ深さ

Q3:

土圧は何ですか?

A3:

常時、地震時共に 道路土工 擁壁工指針 に基づき「試行くさび」法です。
補強土ハイウォールでは、土圧作用面は”全体”と”壁面”を別々に照査します。

擁壁工指針 5-2-4 (1)土圧の作用面と壁面摩擦角 に基づき
補強土ハイウォール全体の安定性の照査では、補強部ハイウォールの背面を結んだ面
内部の安定性の照査では、ハイウォールの背面を結んだ面  が土圧作用面です。


【関連資料】 地震時土圧(水平力)、 土圧作用面、 載荷重

Q4:

擁壁が多段になる場合の土圧は?

A4:

下段部ハイウォールの”すべり面”内に上段部擁壁が位置する場合は、上載荷重に相当します。
すべり面の後方の場合は上載盛土に相当します。

【関連資料】 多段擁壁の土圧

Q5:

基礎地盤、層間の摩擦係数は?

A5:

擁壁工指針 解表4-9 準じます。通常はμ=0.6 です。

【関連資料】 摩擦係数

Q6:

ハイウォールの自重は?

A6:

自重=壁体体積(m3)x単位体積重量kN/m3) です。
壁体体積=壁厚x壁高 となりますが、ハイウォール(R・Nセル)では壁厚が場所によって
N+(N-1)+N+(N-1)+ となり 平均j壁厚は(N-0.5)セルとなります。
補強土ハイウォールでは、疑似(セル有部と無し部の互層構造)部も自重となります。

【関連資料】 自重

Q7:

壁厚はどんな方法、考え方で決まるのですか?

A7:

展開長(壁厚)方向のセル数で大きく決まります。もう一つ、展開幅でも調整します。
展開幅を2.20(2.00)m~3.00m(5cm毎)で変化させて、自重を微調整します。
自重の微調整で、安全率が調整でき、安全で且つ経済的な設計ができます。
滑動、転倒の照査は擁壁工指針に基づいています。

【関連資料】 ハイウォール設計の経済性比較

Q8:

基礎工は必要ですか?

A8:

重力式擁壁や補強土壁擁壁と同様に、「不要」です。

Q9:

水抜き”穴”は必要ですか?

A9:

ハイウォール・セルは”水”に対して解放されているので、充填材の「透水係数」を
減ずることはありません。従って、水抜きパイプは(原則)不要です。

Q10:

勾配、高さに限界はありますか?

A10:

実績では、1:0.15(国交省) H=10m超(国交省)です。
勾配は、垂直構造物に擦り付ける場合は、瞬間的に”垂直”での施工実績があります。
擁壁高は、ハイウォールの充填材の自重による”変形”が自社規定(砕石時13m程度)
で決めています。安定計算(地震時)の検証は必要です。
ハイウォールの勾配はハイウォールのセットバック量で決まります。
この為急勾配ではセットバック量が小さくなり、各層ハイウォールの凸凹相の若干のずれで充填材の
下方への落下の恐れがあるので、表面に1枚のハイウォール板(ストリップ)を添付します。

Q11:

締固め度はいくらですか?

A11:

道路土工 施工指針 の土工事に準じます。路体程度として、90%です。
締固め機械は、振動プレートは不可です。ランマー・タンパーや振動ローラ以上です。
締固め不足は、「圧密沈下」を起こり上部構造物に悪影響があります。

【関連資料】 設計と現場密度、 転圧機械、 即時沈下、 締め固め度

Q12:

改良土の有効利用は可能ですか?

A12:

ハイウォールはジオグリッド系補強土壁と違って、背面(盛)土の粘着力を計算に
入れていないので、改良土を充填材・背面(盛)土に利用できます。

【関連資料】 改良盛土材

Q13:

基礎地盤の支持力は、コンクリート構造物と比較してどうですか?

A13:

ハイウォールは自重が同じでも、接地面が大きいので、設置圧は(比較)小さくなります。
又、柔構造なので、万一の「不当沈下」にも追従できます。

【関連資料】 基礎地盤と支持力、 基礎地盤と支持力(H24指針)

Q14:

ハイウォールは各”層”間の摩擦力で安定しているようですが、大丈夫ですか?

A14:

基礎地盤と最下段ハイウォール、各層間の摩擦力と転倒力を、各層で行っています。
全層間で”OK”の検討を行っています。これは擁壁工指針 6-1補強土壁の定義と適用に記載された検討”方法”です。

【関連資料】 内部安定の検討、 一体性

Q15:

地震時の検討は?

A15:

擁壁工指針(平24年7月)に準拠しています。
合わせて、図2-9 地震時土圧の算定法 に記載されている、すべり面のCは有効です。
ハイウォールは「変形を考慮しない構造物」(もたれ擁壁系)なので、壁高≦8.0mでは
地震時は常時に含まれる構造体です。
すべり面Cは、壁高=8.0mで”常時土圧”と”地震時土圧”の安全率がほぼ等しくなる値とし、
H=8.0mを境として構造体が不連続とならないような値とした。

【関連資料】 地震時土圧(水平力)、 c値の決定法

Q16:

壁厚方向のセル数が大きくなる場合はどうしますか?

A16:

ハイウォールの安定計算で、ハイウォール自体の強度は含まれていません。
土砂が有効に拘束されるのが、ジオセルの絶対条件でが、継目強度で”拘束”できるものではありません。
従って、R7=R5+R2、R4+R3 で問題ありません。

【関連資料】 組合せ、 組合せ2

Q17:

施工は早いですか?

A17:

具体的に間知ブロック積みの施工と比較すると、
・コンクリート工が無い⇒養生待ち日が無い
・特殊な労務者が不要なので、段取り替えが無い
・ハイウォールは、小雨でも通常作業ができる
・ハイウォール(3セルタイプ)で20~25直m2/日の施工速度
・材料搬入の待ち時間が無い
以上で、間知ブロック積みの2~2.5倍の施工速度です。

【関連資料】 施工速度、 ハイウォール工程

【施工関連】

Q18:

補強領域内への雨水等の浸入は、どうですか?

A18:

擁壁工指針 6-8 排水工 に規定されているとおり、従来の補強土壁工法では侵入は構造体全体の安定性に大きく影響する。
ハイウォール、補強土ハイウォールは”補強材の引抜き抵抗力”や”支圧抵抗力”を期待して
いない工法なので、指針が想定している”補強領域”は厳密な意味では存在しない。
しかし、各種擁壁でも、雨水等のが背面に侵入することは、影響が大きいので、適切な排水工対策は必要です。

【関連資料】 排水工(擁壁工指針)、 背面排水工 擁壁工指針(平成24年度版)、 不透水層

Q19:

施工手順は?

A19:

ハイウォールでは、①展開→②設置→③充填転圧 の手順です。
補強土ハイウォールでは、②設置時に決められたピッチ毎に疑似部も設置する。

【関連資料】 ハイウォール手順

Q20:

施工管理基準はありますか?

A20:

道路土工 施行指針 表5-3 表6-4 を採用しています。
ハイウォールは、土工事に準じています。

【関連資料】 締め固め度

【その他】

Q21:

転圧機械と回数は?

A21:

振動プレートは使用できません。
ランマー(等)以上で転圧してください。
回数は土質(等)で変わるので、現場で決めることになります。
それでも最低4回を目途とします。

【関連資料】 転圧機械

Q22:

既存構造物との取り合い部はどんな方法で施工しますか?

A22:

既存構造物は、一般的に堅固に作られており、柔軟性の高いハイウォールを変形して擦り付けます。
充填材がこぼれ落ちない施工法として、擦り付けハイウォール・前面セルの充填材を土のう詰めとします。

【関連資料】 取合部土のう

Q23:

NETISはどうなっていますか?

A23:

ハイウォール工法 NETIS:HK-200013-A です。
ハイウォールはハイパーセルの擁壁タイプの工法です。
ハイパーセルには
 1) ハイウォール
 2) ハイフレーム
 3) ハイマット
 4) ハイロード
 5) その他

【関連資料】 NETISの経緯、 ハイパーセルの名称

Q24:

他社・類似品との性能等の比較表は?

A24:

ジオセル製品で同じでが、ジオセル製品は”展開”して使うので展開幅のし方で安全性も経済性も違いが出ます。
あくまで、弊社の作成なので”取り扱い注意”でお願いします。
*製品の単価は同じで、設計の違いに起因した”差異”です。

【関連資料】 類似品・性能比較

Q25:

擁壁天端に勾配がある場合は段差ができませんか?

A25:

ハイウォールのセル高=20cm分は段差となります。
維持管理の労務者の墜落災害の恐れがあるので、土嚢と擦り付け砕石を行います。

【関連資料】 天端段差処理

GEOハイウォール 施工報告書

下記は施工報告書の一部です。この他の施工報告書は会員規制となります。
他の施工実績を参照されたい方は施工事例を参照ください。

・施工場所が産廃関連材で埋められた箇所の切土部

・2段擁壁施工、勾配、壁高等 各所で現場合わせの施工

・砂防堰堤完成後の上流部現況復旧
・擁壁工事
・資材搬入はクレーン

・補強(疑似)部が短いので、追加地山掘削が不要

・民間重要施設の管理用道路(林道)の災害復旧で、市街地から1時間弱が被災個所の始点部
・生コンは時間的に運搬不可 渇水期の冬季間の施工

・国交省トンネル工事の土捨て場を”沢”部に築造する。進入路は急勾配で狭いく、ズリ量のスピードに間に合う工法が無い。
・ハイウォール10mx3段

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